本のレビュー 『日本の歴史1 神話から歴史へ』井上光貞 概略日本が未開の状態から文明を持つまでに至る過程を、神話や伝承といった曖昧なものと、人類学や考古学といった確かな記録のあるもを統一的に説明した本。扱う時代は、神話・伝承では古事記・日本書紀から、考古学では旧石器時代から始まり、六世紀に磐井の... 2021.04.04 本のレビュー
歴史小話 【小話 古代】持衰②神へ捧げられた神主 持衰(じさい)について、何か本に書かれていないかネットで調べてみたら、宮本常一の『炉辺夜話』に書かれていることが分かり、読んでみた。本にはこのようなことが書かれている。 実は日本の遣唐使節が中国へ行きます時に、必ず船に〈持衰〉というものが乗... 2021.04.03 歴史小話
歴史小話 【小話 古代】持衰①航海の結果が生死を決めるシャーマン 中公文庫『日本の歴史1 神話から歴史へ』で持衰というものを知った。「じさい」と読む。安全に航海を行うことを役割とするシャーマンで、『魏志倭人伝』に書かれているのだが、これがまたインパクトがある。 古代、邪馬台国は中国にしばしば使節を送ったが... 2021.03.29 歴史小話
新潟県 『北越雪譜』鈴木牧之 画像は北越雪譜. 初篇 巻之上。出典:国立国会図書館デジタルコレクション 本の紹介江戸時代後期の商人・鈴木牧之が、越後・魚沼郡の雪の暮らしを紹介した本。実際に自分が見たことや聞いた体験談から、雪にまつわる文化や風習を書いている。 雪の性質や... 2021.03.26 本のレビュー新潟県
本のレビュー 『主君「押込」の構造』笠谷 和比古 本の紹介江戸時代に、藩を潰しかねない危険な藩主を強制的に隠居させる「主君押込(しゅくんおしこめ)」というものが、一般的慣行として存在していたことを書いた本。これまで主君押込は、あくまで偶然的な、例外的な陰謀事件に過ぎないものと捉えられていた... 2021.03.23 本のレビュー
歴史小話 【小話】藩を潰しかねない主君は強制的に隠居させてしまう江戸時代の一般的慣行「主君押込」 江戸時代といえば、武士は主君に絶対的な忠誠を誓い、主君の命令に服従するものといったイメージがあるかもしれない。武士道や葉隠れという言葉のイメージもそうしたものだという人も少なくないのではないかと思う。 しかし、悪政を敷く主君に対しては、意見... 2021.03.19 歴史小話
本のレビュー 中公文庫『日本の歴史15 大名と百姓』佐々木潤之介 概略まず最初に、難解だったため著者の主張に沿ってまとめてられているのか自信がないことを先に書いておく。 近世農村の成立をテーマに「小農(小百姓)」が自立していく過程を書いた本。村落の動向から「小農」の自立を説くといった一元的なものではなく、... 2021.03.14 本のレビュー
東京都 【旅の拾いもの】柴又散策 自治体のホームページからその土地の歴史が分かる 先日、メインサイトで柴又散策の記事を書いていたら、柴又の町についていろいろと知った。散策をしたのは今から2年以上前になるのだが、当時は柴又帝釈天の彫刻ギャリーと、海外でも有名な日本庭園のある山本亭を観に行っただけで、特に柴又の土地については... 2021.03.11 旅の拾いもの東京都
旅の拾いもの 【柴又帝釈天】庚申待 帝釈天信仰や庚申信仰、暦、講、縁日などについて メインサイト(綴る旅)で柴又帝釈天の記事を書いていたら、庚申待(こうしんまち)というものを知った。60日ごとにめぐってくる庚申(こうしん)の日に、地域の者が集まり夜通し朝まで起きている行事だ。江戸時代には日本の各地にあり、昭和三十年代まで全... 2021.03.06 旅の拾いもの
佐賀県 【小話】鎖国期に海を渡った有田焼 鎖国期の日本の輸出品の中で、海外から人気のあったものといえば陶磁器も知られている。金・銀・銅・樟脳に劣らず海外から重宝され、日本の文化・芸術を世界に知らしめたものとして有名だ。 信長が保護した瀬戸焼や、秀吉が朝鮮から連れて来させた陶工による... 2021.03.04 佐賀県