先日、メインサイトで柴又散策の記事を書いていたら、柴又の町についていろいろと知った。散策をしたのは今から2年以上前になるのだが、当時は柴又帝釈天の彫刻ギャリーと、海外でも有名な日本庭園のある山本亭を観に行っただけで、特に柴又の土地については関心がなかった。
それから数年経ち、その土地の歴史や文化に興味を持つようになり、数年前の散策地を調べ直しながら記事を書いていると、いろいろと関心のあることが出てきた。その一つが、前回このサイトでも紹介した「庚申待」で、他の一つは、これも前回記事にしたセルロイド工場が柴又周辺には多くあったというものである。
散策したり本を読んで新しく知ったことが少しずつ繋がっていき面白くなり、柴又の歴史をネットで調べてみた。すると、葛飾区のホームページに辿り着いた。これが詳しく、かつ分かりやすく柴又の歴史を知るのに大変助かった。
葛飾区史:!https://www.city.katsushika.lg.jp/history/index.html
区や市のホームページにその町の歴史や文化財が紹介されていることを知っている人はいると思う。自分も気になるお寺や庭園の営業時間を調べていると、そういったサイトを見ることがある。特にホームページのない規模の小さいお寺や庭園、資料館の利用案内は、区や市のサイトに辿り着くことが多い。
大抵、観光や文化の項目にその町の文化財の営業時間を含めた簡単な紹介がある程度である。しかし中には葛飾区のように、区の歴史を書いているサイトもある。こうしたサイトを使わない手はない。なぜなら、自分が調べる手間が省けるからだ。
区の職員が県史を読み解いて区民に分かりやすく書いていて、あるいはその道の専門家に依頼したのかもしれないが、自分が図書館に行って本を探し、それを読んで自分の頭で整理するといった時間を節約することができる。サイトを見てみると、高齢者の人に聞き取りした記録もあるようで、自分では聞けない実体験も書かれている。
こういうった読み応えのあるサイトはなかなかあるものではないが、その町の歴史や文化を軽く説明したものなら少なくない。
葛飾区ホームページ:!https://www.city.katsushika.lg.jp/index.html
同じ葛飾区のサイトだが、ここからも葛飾の歴史を知ることができる。探すのにちょっとしたコツがあるのだが、
トップページ > 観光・産業情報 > 産業 > 製造業 > 葛飾区工業の歴史
で探すと見つかる。自治体によってはこのように産業や農業の欄に町の歴史が書かれていることがある。
自治体によっては特産品を紹介していたり、B級グランプリに参戦した食べ物や商店街のご当地グルメを載せている所もある。中には地元農家の直販所が書かれている所もある。
また、文化財に指定されている旧家のリストがある自治体もあり、公開していて見学できるかどうか知ることができる。昔の建物が好きな人にはとっては散歩の助けになるのではないだろうか。家からさほど離れておらず、また入館料も安い。
先の葛飾区史のサイトは分かりやすく詳しく歴史が書かれていておすすめだ。農家の生活が書かれた章では、本業の傍ら草物やほおずきを育てて、縁日で売ったことが紹介されている。草物とは、お盆やお正月に使われる縁起物に付属するうらじろや橙、ゆずり葉などの飾り物の総称で、村によってはしめ飾りも作っていたらしい。
ほおずき市は幕末に雷よけの縁起物の赤いトウモロコシを売る市として始まったとされ、明治時代にほおずきを売る市として定着した。ほおずきは売れれば大きな現金収入になり、1年の半分の収入をほおずき市で稼ぐような人も中にはいたようだが、ほおずき市の時期は雨が多かったので、大変な赤字を抱える危険もあったらしい。
また、村では毎月1日と15日が休みの所が多かったらしいが、その日は休まずに自分が育てた花の行商をしたり、若い嫁が姑の目を恐れて畑に出てしまうこともあったらしい。
そんなことをサイトから知ることができる。
(トップページ>葛飾区史目次>第5章 暮らしの移り変わり>第三節 都市近郊の農村より)
本を借りずとも家でこうしたことを知れるのは大変ありがたいものである。機会をみつけていろいろと自治体のホームページや歴史をまとめたサイトを見つけてみたいと思う。
何気なく区のホームページをいくつか見てみたら、世田谷区のデジタルミュージアムというサイトもなかなか面白かった。
世田谷区ホームページ:!https://setagayadigitalmuseum.jp/
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