歴史小話 【小話】逃亡する役夫 奈良時代、家族と共に働くことだけが生きがいだった百姓たちが一番恐れたものは、徭役という名の強制労働だった。『 日本の歴史3 奈良の都』には平城京で働く役夫の様子が描かれている。 平城京の造営には日本各地から役夫が集められ、厳しい現場に配置さ... 2021.07.24 歴史小話
歴史小話 【小話】奈良時代の位階 越えられない五位の壁と外位 奈良時代に目まぐるしく出世した官人の例として、上馬養(かみのうまかい)が知られている。718年(養老2年)~775年(宝亀6年)に生きたとされる官人で、東大寺の写経所で校正係をしていた人物である。校正係の後に出納係となり、石山寺の造営事業に... 2021.07.21 歴史小話
歴史小話 【小話】奈良時代の貴族の特権 奈良時代の貴族には、仕事に対する収入のみならず様々な特権があり、その特権は子孫にまで保証されていた。貴族とは一般的に五位以上の位階を持つ者を指すが、五位と六位の位階の間には越えられない大きな壁があり、どんなに優秀な者でも家柄が無ければ五位に... 2021.07.19 歴史小話
歴史小話 【小話】原因不明の火災 正倉院を燃やす神火 8世紀後半から9世紀にかけて、諸国の正倉で原因不明の火災がしばしば起こった。正倉という言葉は今では奈良の正倉院を指すが、当時は各地に稲などの穀物を蓄える正倉という蔵があった。この正倉の火災は原因不明のため、神が起こした火災として「神火(じん... 2021.07.17 歴史小話
歴史小話 【小話】奈良〜平安時代 律令制の下で有名無実化していく郡司 奈良時代を特徴づけるものの一つに、国司と郡司の地方行政制度がある。地方豪族である郡司は、中央から派遣された国司の下に入り、先祖代々受け継いできた土地を治めるようになるが、それまでの統治を残しつつ国司による新たな統治が始まるという、二重の支配... 2021.07.14 歴史小話
未分類 【小話】奈良時代 名国司として崇められた良吏 道首名(みちのおとひな) 『日本の歴史3 奈良の都』では、大宝律令がスタートした当初の貴族は高い理想を持ったものとして描かれている。8世紀始めの貴族の特徴は自らが実務をこなすところにあるとし、平城京の造営では労働者の数を貴族自らが割り出し現場で人を使い、赴任先の国で... 2021.07.12 未分類
歴史小話 【小話】奈良時代 高い理想を持った国司 国司といえば、ろくに仕事もせずに偉そうにして、百姓から取れるだけ税を取り金儲けに精を出したというイメージが強い。中央から地方に派遣されても任期は4年〜6年であるから、地方の行政に向き合うことよりも百姓から搾れるだけ税を搾り取って私服を肥やし... 2021.07.10 歴史小話
歴史小話 【小話】奈良時代 中級官人たちの奈良時代 平城京の人口は10万人というのが定説になっているが、実際のところは5~6万人らしい。10万人という数は移住可能な土地に隈なく人が住んでいたという前提のもと成り立ち、また一つの住居に家族で住んでいることを前提としているが、奈良時代を通して平城... 2021.07.07 歴史小話
歴史小話 【小話】奈良時代 律令制を支えた非正規職員の下級官人 平城京で働く官人の大部分は、非正規で働く下級官人といわれる人々だった。木簡や正倉院の文書から彼らの生活が断片的に知れるが、その暮らしは恵まれたものとはいえない。現在からしたら、過労と言えるものである。今回はよく知られている二つの例から、下級... 2021.07.05 歴史小話
歴史小話 【小話】奈良時代 貴族や官人ががむしゃらに働いた政治的都市 平城京 奈良時代の本を読むまでは、全くといっていいほど平城京に興味がなかった。2015年の夏に仕事を辞めて電車で日本一周をした時は、奈良の有名なお寺を幾つか回ったが、平城京には見向きもしなかった。当時はまだ平城京歴史公園ができていなかったが(201... 2021.07.03 歴史小話