「旅の拾いもの」で日本一周の記事を書いていると、日本の歴史に興味を持ってしまった。食べ物やお寺のことといった、文化についてはもっと知りたいと思っていたが、「日本史」という歴史に対しては興味はあまり持てないと思っていた。寺や当時の庶民の暮らしを知りたいと思って本を読むとなると、時代背景を押さえるのは避けられない訳で、本を読んでいるうちに段々興味がなくなっていくのだとうと思っていた。しかし、何気なく何冊か本を読んでいくうちに、意外と当時の情勢を知ることに抵抗がなく、新しく何かを知ることが段々と楽しくなっていった。
そんな訳で一度、日本史の大まかな流れを復習したいと思い、通読できる本をネットで調べてみた。すると中公文庫の日本の歴史シリーズが気になり、読んでみることにした。以前YouTubeのある動画でこのシリーズを知ったのだが、ネットでも好評だった。その理由に読みやすさが挙げられている。そしてボリュームがあり、細部まで詳しく知ることができる。出版自体は40年前と新しくはないのだが、いまだに日本史を勉強するならこの本と定評がある。
試しに3冊買ってみた。「旅の拾いもの」の熊野詣で中世に興味を持ったので3冊とも中世の本にしてみたのだが、まずはこれ、7巻鎌倉幕府。中公文庫の日本の歴史シリーズでも、よく紹介されているのがこの巻だ。
なんといっても作者に惹かれた。石井進は日本の中世を調べていると参考文献によく名前が出てくるため、気になっていた。一度読んでみたいと思っていたから、いい機会だ。中世の幕開けとなる所から本が始まるのが、自分には都合が良かったし、上皇の熊野御幸を終焉に向かわせた承久の乱について書かれているため、読んでみた。
2冊目は10巻下剋上の時代。目次の「自検断」「有徳人」という言葉に興味があったし、応仁の乱の前に起こる飢饉についても読んでみたかったから選んだ。
国人や地侍だけでなく、商人や百姓らにも焦点を当てて書かれている。応仁の乱も分かりやすい。
3冊目は6巻の武士の登場。本当は8巻の蒙古襲来を買いたかったのだが、Amazonに買うのをためらってしまうレビューがいくつかあり、別のにした。熊野詣からの流れで時宗のことや遊行聖のことが書かれている8巻は興味があるのだが、別の機会にしようと思う。
武士について知識を深めることができるのは勿論だが、荘園について理解を深めるのにも役立つ。著者は荘園の専門家らしく、読みごたえがある。
以上、簡単になるが3冊紹介してみた。詳しい内容は後日それぞれ感想などを書いていきたいと思う。
ちなみに、8巻の蒙古襲来。
ついでに面白そうな巻も
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