【日本一周】旅の拾いものプロローグ

旅の拾いもの

このサイトの「旅の拾いもの」では、旅で知ったことや旅がきっかけで興味を持ったことを、自由気ままに書いている。読んでくれる人に旅の良さを伝えられればいいと思うし、旅に出てみようと思ってもらえたら、それほど嬉しいことはない。カテゴリーもあえて「エッセイ」と「拾いもの」に分け、旅で感じたことは「旅エッセイ」で、旅で知ったことは「旅の拾いもの」で書くように、できるだけ分けていくつもりである。人の体験談が好きな人がいれば、知識を増やしたい人もいる。それぞれ読みたいものだけを読めるように、できるだけ分けて書いていきたいと思っている。

今から5年前の2015年の夏に、仕事を辞めて電車で日本一周の旅をしたことがある。旅は充実したものだったので(後半は旅に飽きてうんざりしてしまったが)、毎日何かしら学ぶことがあった。初めて見るもの、初めて知ることが沢山あり、旅で知ったことを備忘録として、または旅の記念として、書き留めておきたいと思う気持ちが日ごとに増した。

旅をしていても何も学ぶことがない、得るものがないといった、そんな日もあったが、それではせっかく旅をしたのが無駄になってしまい残念である。せっかく行ったからには、何か一つでも、旅が終わった後からでもいいから、その土地のことを知りたい。旅をしていた当時は理解できなかったり、何も感じなかったとしても、旅で訪れた土地のことをネットで調べたり本を読んだりして、何か新しく知ることができれば、旅をした意味があるし、旅をして良かったと思えるものだろう。

実際、旅をした53日間のほとんどは、知らないことばかりだった。神社やお寺に行っても神様の種類が分からなければ、身に付けている物の違いやポーズの違いすら分からない。建物を見てもその造りが分からなければ、何を表しているのかも分からない(正直今でも分からないことばかりだ)。博物館に行っても古文書が読める訳ではないから当然書かれている内容が分からないし、掛け軸や絵を見てもそこに描かれているものが何を表すかも分からない。

そんな有様だったが、無事別の仕事に就き、仕事が落ち着き自分で調べる時間がつくれるようになってからは、少しずつ旅の時に理解できなかったことを知れるようになった。旅が終わってからもう5年も経ってしまったが、旅がきっかけでいろいろことに興味を持てるようになり、今では普段の生活が楽しくなった。食べ物一つとっても、食べてみたいのは勿論のこと、知りたいことは山ほどある。興味が尽きないことばかりだが、読んでくれている人が何か一つでも興味・関心を持てそうなものがあれば、嬉しい限りである。

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